風人 2016-04-04 04:41:02 |
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小説 機動戦士ガンダム0083
あらためて読むとたしかにウラキたちアルビオン隊は主人公にも関わらずガンダムは奪われる、デラーズ・フリートにコンペイ島は襲撃される挙げ句にはコロニー落としは遂行される。
だけど物語の主人公としては正しい姿。
腐った連邦軍のなかにあって全うに正義をおこなおうとする者たちとして書かれている。
ただ皮肉なことに勝利の女神は崇高な理念のもとのデラーズ・フリートに運命は味方してしまったこと。
かといってデラーズやガトーとて活動を再開するまでの数年で失ったものは人的資源だけでなく多くいろいろはかれないものは失ったと思う。
物語のなかで真っ先にそれに気づいたのはシーマ・ガラハウと彼女の一派。
一年戦争で艱難辛苦をいやというほど味わったからこそここぞという時に裏切り連邦あるいは後にティターンズとなる者たちに恩を着せて生き延びたかったと思う。
ウラキやキースは一年戦争後に連邦軍に入った若者だから戦争そのものを知らない世代。だけどデラーズ紛争という戦争を経験したことで“戦争”の在り方を考えたんじゃないでしょうか。
ガトーやバニングを見てきて戦後の裁判を経験してきていちおう連邦軍に復帰して軍人というむずかしい生き方。
『第08MS小隊』のサンダース、彼もまた一年戦争後に軍に数少ない残った人物。もちろんウラキやキースとは生き方はちがうけど。
『ADVANCE Ζ』の主人公もまた軍に残る生き方を選択している。
軍人が軍に残る生き方はおそらく軍人にしかわからいと思う。
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