風人 2016-04-04 04:41:02 |
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小説『機動警察パトレイバー』五巻「ブラック・ジャック」(後編)で犯人を逃がす第二小隊そして警察。
事件を解決に導けなかった不甲斐なさが伝わりやるせない思い。
そして野明の代わりに怪我をしてくれたような乙訓が語る特車二課へ来た真実。
彼は亡くなった警官染谷義秀のことを後藤がどう思ってたか聞きたくもありまた後藤という人物を確かめたかったという。
刑事だった頃の後藤を生前の染谷義秀から聞いていたから表現しようない嫉妬を抱えていたことを野明に告白する。
また野明も整備班班長の榊から事件の最中にシゲの様子がおかしかったことを察したのか野明から事情を聞く。
後藤隊長を調べてなにかわかったか、と。
「はい」とも「いいえ」とも答えられないなか榊から公安にいた頃の後藤のことを聞かされ後藤の奥さんであり築嶋の妹であった人が妊娠中でありまた亡くなったことを聞かされる。
野明の前を幻として駆け抜ける若き日の後藤の姿。
しかし辛いことや悲しいこと警察上層部などにおそらく失望を抱えながらもなぜいまも警察にいるのか彼女は思う。
そして前編に後藤から言われた“身を守ること”(保身)の意味について物語が終わりを迎えるなるなか野明は明確な答えは出せないが前向きに考える。
ラストはなにかしら後藤隊長と野明との間に共有するなにかを持ちながら終わる。
実社会においても他人の過去に踏み込むこわさも秘めてる物語ともいえる。事件が解決しないという後味の悪さもまたある。だけど人物たちは前向きである。
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