風人 2016-04-04 04:41:02 |
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小説『サイボーグ009 conclusion GOD’S WAR』一巻二巻の個々のエピソードが深い。
005ジェロニモを通して語られる原住民や自然破壊の現実。
ジェロニモだけは精霊と話ができるというのが神秘的。
006張々湖は彼のエピソードは一見、ギャグに語られてる雰囲気だけど彼なりにまた哲学があれ。食を通すことへの哲学。大人(だいじん)という中国人ならではの生き方や彼なりに培ってきたなにか。
だけどここでもジェロニモと同じように少数民族がレジスタンスなどの力に屈服しそうになる歴史などが語られる。
一方ではチベットに生きる僧侶たちに触れてもいる。
007ブリテンの章はまた独特。
ブリテンの章はタイトルのみで生前、石ノ森先生が書かれることがなく息子の小野寺丈氏が書かれている。
だけど読んだ限りはおそらく小野寺氏がたのしく書いたのではないでしょうか。小野寺氏はいまや役者や俳優、演出家という点はブリテンと重なるところはある。
舞台の裏側や事情について触れられブリテンや他の役者、プロデューサーなどに触れられ彼らの事情が垣間見える。
だけど007ブリテンの章もまたホラー。
しっかり変身能力を使うが出べそというのが笑みを誘う。ジョーの加速装置は奥歯なのにと軽くくらべてしまう。
けどあらためて読むと個々のエピソードは独立しながら連作であり欠けたパズルのようにひとつひとつが合わさるようになっている。
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