mey。 2016-04-02 10:13:09 |
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一章 始まり
そんなこんなでトッティの提案で外へ出てきたのだが、今日に限って天気があまりに良く太陽の光が目に染みる。暫くの道中、皆の話し声も絶えずに聞こえていたのだが、いつの間にか話題も尽きたように聞こえなくなっていた。
比較的家で過ごす僕たちからしたら、この炎天下外に出ること自体自殺行為だったのかもしれない。はっきりしなくなってきた意識の中、休憩を促そうと声を掛けようとした瞬間。後頭部からもの凄い衝撃を受けた、まるで何かに殴られたような重い痛み。
咄嗟に、熱いアスファルトに叩き付けられる。いや、叩き付けられるというより倒れたのかもしれない。徐々に薄れていく意識の中、最後に見えたのは紅く染まる自分の手のひらと無動作に転がる兄弟たちの背中だった。
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