mey。 2016-04-02 10:13:09 |
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一章 始まり
時計の針はもう11時過ぎ、皆揃った“いつもの 場所”はいつも通りそれぞれ好きな事をやって過ごしている。襖が開いて、カラ松兄さん出てきた気がするけどきっと気のせいだろう。ほら、皆だっていつも通りの無視ってやつだ。少し可哀想な気もするけど、まあカラ松兄さんならきっと大丈夫。僕は端末を巧みに弄りながら、壁に凭れ掛かかった。
『「あー、暇だなあ…。」』
独り言のようについ口から洩れたと思いきや、タイミングよく何人かの兄さん達も同じように呟いたみたいだ。それを待っていたかのようにおそ松兄さんの表情がなにか閃いたように明るくなると、突然立ちあがった。
「よーしっ、皆!なんかしようぜ!」
なんだ、考えてないのかよ。此れだからバカな兄を持つと疲れる、小さくため息を吐きそのまま瞳を閉じる。
「何するの!?野球しよーよ!」
「野球って前やったじゃん、ほら最終回の時!だから却下」
「ちょっちょっと!最終回とかメタ発言やめろ!」
「フッ、だったらかくれんぼなんてどうだ?」
「『…。』」
「とりあえずさ、なんかしよーぜ。もう俺、暇すぎて死にそぉ…」
あえて聞こえないふりなんてしている間にどんどん、別々に話し出す皆。もう聞いてるのにも疲れたのか、再びため息を吐くと僕は小さく口を動かした。
「じゃあさ、とりあえず外いけばよくない?」
「『それだ!!』」
そんな声合わせて言わなくても、呆れてる僕に関係なしに皆準備に取り掛かる。僕は薄いピンク色の日傘を持つと、ポケットの中に端末をいれた。
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