ムーン 2016-02-18 17:52:07 |
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・・・・・・・・・・ここは何処ですか?
答え。魔大陸だそうですよ、奥さん。
何でだああああああああああああああああああああ!!!!!
クリフに言われた通りに、ザイル星に向かって進めて来たのに、何で魔大陸なんだよ…。
てか、魔大陸って何処に在ったんだよ…。
怪しすぎる名前なんですけど!
でも、見た限りゴルティア国と変わりないような…。
あっ、そうでもないか。
人族より魔族や獣族の方が多いかな。
それでも一応人族も居る事だし何とかなるだろ。
こういう場合は何処に行けばいいんだ?
大使館なんてあるわけないし。
警備兵とか門番あたりに聞けば良いのかな。
取り敢えず、今晩の宿屋を探してそこで聞いてみるか。
三十分ほど前、俺達はアシデ島だと思っていた砂浜に漂着した。
そこにボートを乗り捨て、徒歩で町を目指し歩いた。
俺の探索では、二㌔ほど先に大勢の魔力反応が映し出されたので、この数からいって魔物ではなく人だろうと判断した。
あまり使われてないのか、町に続く道も細い獣道状態で、草木を掻き分けながらの移動となる。
先頭はシルバー。真ん中が俺。最後から付いて来るのがローズだったが、やれ木が当たって痛いだの、虫が飛んでるなどと文句タラタラである。
道を掻き分けながら俺は最終確認を怠らない。
いくら女の子とはいっても俺よりは二つも年上だし、世間では十五歳は成人と言われてるんだから問題ないよな。
それに、町に入ってしまえば一人でも大丈夫だろう。
元々一人でアシデに来る予定だったんだし。
「町に着いたら俺達はそこで別れるって事でいいんだよな」
「当たり前じゃない」
そんな会話の後、町に着いてみるとどうもおかしい。
異常に町がデカすぎるのだ。
そもそもアシデ島自体を知らない俺は、こんなもんなのかと思っていたが、ローズが呟いた。
「アシデ島じゃない…」
「へっ?」
「前に来た時はもっと高い家が立ち並んでたわ。それに…」
「それに?」
「魔族や獣族が多すぎる」
「・・・・・・・・・・・」
町に違和感を感じてるローズだったが、やはりここでも自分から動こうとはしない。
業を煮やした俺は、食料補給も含めて饅頭屋の屋台に近寄って行き、買い物をしながら聞く事にした。
これはクウが良く使っていた手だ。
「あばちゃん饅頭五個ちょうだい」
「あいよ」
「あっ、そうだ。僕たち此処初めてなんだけど、なんていう街なのかな?」
「何だい。お前さん一人旅なのかい?」
「うん。そんな感じ」
「ここはサフレの街だよ」
「サフレ?」
「知らないのかい?魔大陸で唯一中立の街さ」
魔大陸だってえええええええええええええ!!??
魔大陸って・・・・・何処だよ・・・・。
と言う訳で、今の状況に至る。
どうしてこうなった・・・・・。
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