ムーン 2016-02-18 17:52:07 |
通報 |
「なぁ」
「何よ」
「疲れたから少し変わってくれね?」
「まさかアタシに船を漕げと言うのかしら?」
「そのまさかだ」
「いやよ。絶対に嫌」
「お前な…、食料も俺に世話されて、揚げ句の果ては漕ぎ手も俺か?
言っとくけどな。俺はお前の奴隷じゃない」
「似たようなもんでしょ!」
「いや、全く違うから!」
そんな不毛な言い合いをしていると、シルバーが何かを感知したようだ。
鼻をヒクヒクさせながら遠くを見つめている。
『陸があるぞ。土と草の香りがする』
どっちの方角だ。
『このまま真っ直ぐだ』
分かった。ありがとう、シルバー。
俺はそのまま木の板に魔力を注ぎ込んだ。
この程度の魔力なら疲れる事はないんだが、長時間同じ体勢って言うのが疲れるんだな。
でもアシデに着けばローズからも解放されるし頑張るか!
それから一時間後。アシデ島が見えてきた。
でも何かおかしい。島にしては大きすぎる。
はて???
トピック検索 |