どろろん 2016-01-06 21:12:09 ID:102ea816a |
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〈本編〉
第4話
あー、学校サボっちまったぜ。
理由?天気が良かったからかな…。まぁ本当は、高校生の俺が学校に内緒で深夜のバイトしてて、朝起きれなかっただけだが…。仕方ない、生活かかってるからな。
さて、たまには部屋の掃除でもするか。汚ねーからな。こんな所、彼女に見られたら一気に幻滅だし。…てか、彼女いねーけど…。
ブー。
ん?誰か来た。誰だ?セールスかな?それとも、大家のおばちゃんかな?家賃あったかな…。
「ハイハーイ!」
玄関のドアを開けると、同じぐらいの歳の女の子が大きめの鞄を持って、変な格好のコスプレで立っていた。
「あのぉ、緒方弘さんのお宅でしょうか?」
如何にも俺は緒方弘だ。因みに17歳だ。
誰だ、この子?
!
ま、まさか!
キ、キ、キタァー!!これって、いわゆる告白では?!
見ると中々可愛いではないか!腰までのロングヘアーも素敵だし。コスプレで告白はチト変だが…。
あー!掃除してて良かったー!神様ー!!
「はい、緒方弘です。17歳です。」
すると突然、女の子の瞳に大粒の涙が湧いてきた。な、な、なんだ??
「ど、ど、どうしたの?」
「ごめんなさい、安心しちゃって…。」
「?」
「突然ごめんなさい。あの…助けて欲しいの。」
「ぇ?!」
見ると大きめの鞄持ってるし、家出してきたのかな?泊めてくれ、とか。
「あのぉ、意味がよく…。」
「あなたしか頼れないの。助けて!」
よくわからないが、家に上げてしまった…。
女の子は俺の部屋をキョロキョロ見てる。掃除が足らなかったか!
「あのぉ、汚いし狭くてごめんよ。でも、一応2部屋あるから、泊める事は出来るよ。家出?」
「あ、ごめんなさい。私、小西未生と言います。17歳です。」
「ミウちゃんか。…んで、助けて欲しい、ってのがよくわかんないんだけど…。」
「家出じゃないんですけど、でも家出かも。」
「??」
「なんで俺ん家来たの?」
「あなたに言われたから。」
「はあ????」
その時、俺とミウのお腹が同時に鳴った。
「…。」
「…。」
「何か食べる?」
「…はい。」
俺は自炊が苦手だ。
なので、外食しようと言うと
「私、料理は得意です。何か作ります。」
「でも、材料ないし。」
「あの、冷蔵庫見ていいですか?」
…何故か、自己紹介したての女の子が台所で料理してる。
やっぱりよくわからん。
「あの、チャーハンで良かったですか?」
「いいんだけど…チャーハンのネギ、俺食えない。」
「ええええー!」
「??!!」
ビ、ビックリしたぁ。突然驚くんだものなー。ネギ食えない、ってそんな珍しいかな?
「大好きだって…。栄養あるんだから。駄目よ!食べなさい!!」
「!」
なんで俺、怒られてんだ?サッパリわからん。
取り敢えず、飯だ。
ムー、ネギだ。…チャレンジだな…。
ご飯を食べ終え、落ち着いた所でミウは少しずつ話し出した。
(続く)
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