どろろん 2016-01-06 21:12:09 ID:102ea816a |
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第7話
アパートに着いた。
俺の部屋は2階の角部屋だ。階段を登ろうとした時、大家のおばちゃんと出会した。
「こんばんわ。」
「あらヒロシ君、こんばんわ。手に一杯荷物持ってどうしたの?それに、可愛い子連れてるわね。」
如何にも興味津々という空気が伺える。
「あー、大家のおばさん。あー、この子は…従姉妹の小西未生って言います。僕の母の姉の子で…。」
と言いながら、ミウに必死に目配せする。ミウは了解したらしく
「大家さんですね。ヒロシ君からいい人だと聞いてます。小西未生と言います。こちらの方に用事があって私の母に相談したら、母の妹さんの息子さんがこちらの方にいると言われ、2〜3日泊めて貰える様頼んでくれました。」
「まぁ、いい人って、まぁ。あら、そうなの。ヒロシ君と二人で大丈夫?」
「はい。ヒロシ君とは同じ歳なんで、昔から兄妹の様に仲良かったんです。」
「あら、そうだったの。でも未生さん、変わった格好してるわね。」
「あー、ミウはコスプレ好きなんですよ、おばさん。最近流行ってるでしょ?」
「あら、そうなの?私はあんまりよくわからないわ。」
「あー、『街中ではよせ』と言ったんですがね、ハハハ…。」
「いいじゃない、可愛いわよ。」
「大家さん、2〜3日ですがよろしくお願いします。」
ミウは深々と頭を下げた。印象バッチリだな。
「未生さん、困った事があればいつでも言いなさいね。私の部屋は1階の101だから。」
「ありがとうございます。」
「それではね。」
おばちゃんは去っていった。疲れた。
「ヒロシさん。あれで良かった?」
「うむ、バッチリだ。」
二人は顔を合わせ笑いあった。
「さ、部屋に戻ろう。」
「はい。」
(続く)
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