執事 2016-01-01 22:23:54 |
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(部屋から出て厨房へ向かうと近くにいたメイドにトレーを手渡して自室に戻り。服装こそ変えないものの埃を払い髪を整え運転手に外出の要請を済ませると両手に綿グローブをはめて胸ポケットに入れていた眼鏡に手入れを施してから装着し。そうこうするうちに相手からの準備完了を知らせるコールが鳴り響けば再度彼女の部屋の扉を叩いて「お待たせ致しました」と一歩踏み込み。双眼に映った年相応の"お嬢様"という言葉に恥じない美しさにしばし目を細めると躊躇いなくスッと右手を差し出して口元に弧を描き)お綺麗になられて。数年前まではどちらのやんちゃ娘様かと頭痛の絶えない日々でしたが、…いえ、こちらの話です。では、参りましょうか。
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