…ここには勿体ないくらいに綺麗ですね (そう呟いて白薔薇をつつく。こんな黒く暗い屋敷よりもっといい場所があっただろうに、植えられて育っている彼らはある意味捕まったのかもしれない。その白薔薇の並を片手で撫でるように歩きながら中庭を進めば大きな門の前で立ち止まった。ここから先は外だ、出ることはない、餌を獲る以外は)