……えっと、自己紹介してなかったよね。 (その言動の端々から自分のことを忘れてしまっているという事実を突きつけられる心地がするものの、相手に不信感を抱かせないためにも憂いを表情に出さないよう懸命に努めて。相手の決めた店へと向かう道すがら、話題に困り必死に頭を働かせると未だ名乗ってすらいなかったことを思い出し、「俺は加州清光。高3」と最低限の情報を口にして。)