主 2015-10-24 22:31:48 |
通報 |
――ただいま。(ひょっこりと顔を覗かせた彼ににこりと笑みを浮かべて帰宅の挨拶。明かりのついた部屋に帰る事ができる、自分の帰りを待ってくれている人がいる……という事実だけで日頃溜めこんだストレスも中和されてしまうらしく、柔らかく緩められた目元に仕事疲れの色はあまり感じられない。自宅の鍵がぶら下がったえんじ色のキーケースを鞄に仕舞い込み、後ろ手ながらキチンと施錠確認を行って玄関へあがると、彼の待つ室内へ足を向けそのまま一直線にリビングの中央を占拠するソファを目指し。お目当てのシートの中央へ腰を下ろせば背凭れに深く身体を預け、一息吐きながらネクタイの結び目に指をかけスルスルと引き抜き「夕飯まだだよね。おなか減った?」と彼の方へ目線を投げ問いかけて。解かれたネクタイは一旦ソファの肘掛けへ、今まで圧迫されていた首元を開放するようにひとつボタンを緩めつつ我が家の冷蔵庫事情を思い返し、今晩の食卓を彩るメニューを脳内で検索。一人暮らしを始めてから十数年、自炊は不得手でなくむしろ得意分野の方へ分類されるであろうと自負しているのだが、作った料理を食すのは自分だけでないとなると少し気負う部分も有るようで。親密な関係になってから日の浅い彼の好みをまだまだ把握し切れておらず、日々模索中)
(/き、恐縮です……!此方こそ素敵な文章にほれぼれしてしまいました。文才を分けていただきたい……。なるべくわかりやすい文を綴れるよう善処しますので、今後ともよろしくお願いいたします!
背後はここらで撤退いたしますが、相談・要望などなどありましたらお気軽にお声かけ下さいませー。)
トピック検索 |