YUKI 2015-09-05 09:08:35 |
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「よかった。それ、僕の手作りなんですよ。家事だけは得意なんです」と言いながら、水凪は緑茶を飲みながら嬉しそうに言った。
そういえば、この家は水連先生一人のわりにどの部屋も綺麗に掃除されていて、庭も草丈を揃え綺麗に整備されている。
案内された寝室も急な事だったのに埃一つ無く、布団もフカフカだった。
おそらく水連先生は小説を書いているとき以外は暇を持て余し、家事をするか、行き付けの喫茶店に行くか、お昼寝をするくらいしかする事を見つけられなかったのだろう。
そう考えると、葉月は水凪が少し寂しそうに思えた。
はっと気を取り戻し葉月が水凪の方を見るとそこには、眠そうにウトウトしている水凪が目にはいった。
その様子を見て自分の考え過ぎかと思い、「水連先生、眠いなら寝室で寝てください。夏場とはいえ、何も掛けないで寝てはお体を壊しますよ」と肩を揺するが「大丈夫ですよ~、確かここに」と水凪はモソモソと部屋の片隅の蓋付き木製収納ボックスからタオルケットを取り出した。
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