karasu=925 2015-08-09 22:05:44 |
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「抵抗せず外に出ろ!」
スーツ、それとも少し違う何かの制服みたいなものを着た女が叫ぶ。
「あーはいはい、出ます出ます。」
両手をあげ、降参のポーズをとる。
「う…」
少女は目をうるませて震えだす。その様子はまるで捨てられた子犬の様だった。
「大丈夫だ。俺がいる。」
外を向いたまま、小さく少女にそう言う。
「…うん。」
少女は震える手をつき立ち上がり、俺の後ろにくっつき、手を握ってきた。
「早くしろ!」
少女の小さな手を握ったまま、ゆっくりと地面を踏みしめて外に出る。
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