karasu=925 2015-08-09 22:05:44 |
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「分かりました。」
「ウスエ様、入ります。」
女が扉の前でそう言うと、扉が小さく光り、シャーと音をたてて開いた。
「おお、青雲か。待っていたよ。」
「はい、お待たせしてしまってすいません。こちらが特殊個体と例の地震発生系能力者です。」
「そうか、とりあえすラボに向かえ。その特殊個体の処遇はそちらに任せる。」
「承知しました。」
玉座の様な大きさの、変な形をした椅子にどっかりと座ったウスエと呼ばれたわりと若い男と、俺の手を持ったままの青雲と呼ばれた女の会話。王と兵隊長みたいな、そんな様子だった。ウスエ、という日本語、英語でもない何かの暗号のような名前に、何かゾクッとする。
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