燭台切光忠 2015-07-25 21:54:48 |
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(/それでは私めも、此処は長谷部に成り代わってもらいましょう
こちらこそ宜しくお願いします!)
(早朝から慌ただしく行き交う刀剣らが廊下を走っていれば注意をし、通りすがりに挨拶をされればおはようと挨拶を返す。いつもと変わらぬ風景とともに庭先へ立ち止まって視線を向ければこの時期は滅多に吹かれない風が妙に妖しさを漂わせて素肌に絡み付き、嫌な予感が背筋を震わせるがどうか気のせいであって欲しいと願いながら止めた足を再開させ、庭先から朝餉を頂くために居間に向かう。すっかり定位置と化した自分の座席に腰を背筋を正して落ち着け、この場にいる刀達と同じくしていただきますの合図。全ての朝餉に出された食事を平らげ、最後に咥内を潤わせようと傍らに置かれた水をぐい、と半分くらいにまで呷ってごちそうさまと呟き。膳を元ある場所に置いて自室向かい、さて近侍の務めである執筆の仕事をこなそうと筆先に墨を付けた矢先に重い程の睡眠欲に駆られ、指に持った筆はそのまま寝かせて下睫毛と瞼が今にもくっつきそうな程の眠気に襲われ、やらなければいけない執務が残っていると言うのにすでに畳んで傍らに置いておいた布団に身を預け、腕を枕にするように静かに眠りについて。
何時間眠りについていたのだろう、肩を揺する揺さぶりに意識は自然と引き戻されるように浮き上がるとぼんやり、鈍い思考回路で傍にいる相手の元へと視線を上げ。確か自分は今朝朝餉を食べ、配膳を片して自室に戻り、執務があったはずだ。ここまできてはっ、として勢い良く起き上がり、辺りを見回せばゆったりとした時間の流れを感じさせる不気味なほどに静かな本丸風景。違和感を抱かずにいられない状況、眩しい日差しに両の貌を細めながら黒い人物を認識すると自室を見渡しては何ら変わりない光景に溜息を少し吐いて自己嫌悪を露わに。)
燭台、切…?俺としたことが…、主の命である執務を放って眠りこけてしまうなど…!
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