薬屋の娘 2015-07-23 22:15:13 |
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本当ですか?是非、今度お茶屋さんに行きがてら見させていただきます。
…甘いものがお好きなんですね、餡蜜はお嫌いじゃないですか?
(嬉しそうに微笑むとそう言い、相手の視線に気づけばクスリと笑って奥から餡蜜を持ってくると尋ね)
ああ。私の店だ。覚悟してくるが良い…
餡蜜!こほん…嫌いではない。食してやろう。
(目を輝かせて餡蜜を見つめていたが、咳払いをしていつもの調子を取り戻し)
そうさせていただきます。
…お好きなんですね、良かった。
(相手の反応にクスリと笑むと器を包むように持ち、ふぅっと息を吹きかけ1番美味しい温度に冷やした餡蜜を「どうぞ」と渡して)
やはり雪女の混血は冷やす能力に長けているな。
ちょうどいい温度だ。礼を言おう。
(やっと少しずつなつき始めたようでにこやかに話し)
そういった技が使えるのは羨ましくもあるな。
私は猫又ゆえ、できることといえば少ないものだ。
噛みちぎったり、あとは槍でひとつき、とかな。
(苦笑混じりに相手の目線をおって外を眺め)
随分物騒な言い方ですね、
その力も、大切なものを守る時にはきっと役にたちますよ
(微笑みながら言うと、外を眺めたままこの暑さでは今日は早めに店を閉めようかと思案し)
私にできるのは…ただ耐えることだけだ。
好いた相手のことをただじっと盾になって護るだけだ。
(どこか寂しげに呟いて「今日はもう帰ってやろう。」と立ち上がり)
…燈様が守った大切なものはきっと、燈様が耐えた分だけより価値を増すんだと思いますよ。
それなら、今度は私がお茶屋さんにお邪魔しようかしら?
(優しい微笑みを浮かべて相手を見て、相手の言葉を聞くと良いことを思いついたとばかりにそう言って)
なぜ貴様はそこまで言えるのだ。
私なんてただの捨て猫のようなものなのに。
来るか?今ならもれなく、アイスクリームとやらを作ってやらなくもないぞ。
(相手のはっきりした物言いに感心して、丁度材料を仕入れたアイスクリームを勧めてみて)
捨てられただけで終わってしまっていたのなら、きっと猫又になんてなれませんもの。燈様はご立派です。
本当ですか?この暑さで参っていたので、お邪魔することにします。
(相手を真っ直ぐに見つめ優しく言い、相手の言葉に表情輝かせると早速座っていたところを片付けはじめ)
そのように褒められることはないものでな。気はずかしい。
久しぶりの客人だ。精一杯もてなすぞ。
(照れくささを隠すようにぱんっと手を叩き、少しだけ心を開いた相手の手を引き「こっちだ」と案内を始め)
本当……綺麗な花…私のような存在に母様が夏の花の名前をつけてくれたことには、感謝しているんです。
(草の中にしゃがみこんで花を見ると「夏でも、生きていけるから」と相手を同じ色の瞳で見上げて微笑み)
ああ。私が貴様の母上であれば、貴様を誇りに思う。
心の優しくて、はっきりとしたとても褒めるべき娘だと見受ける。
(頭を寄せてくれたのでなでてもいいと解釈し、続けて)
…燈様は、本当にお優しい方ですね。
つい甘えそうになってしまいます。
(はにかんだような嬉しそうな微笑みをこぼし、「流石に混血の私でも溶けてしまいそうなので、そろそろ行きましょうか」と笑いながら言うと立ち上がり)
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