俺 2015-07-11 15:54:35 ID:3da064a39 |
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【第1部 第1章/幽霊】
(ストーリーを進めます!参加希望の方はこの文の後で参加してくださいませ)
コンコンとドアをノックする音で目を覚ました俺は、一言「はい」と口にする。返事を聞いて部屋へ入ってきたのは俺と同じ一年の女生徒だった。
ここで先輩がいれば客の対応をしてくれたのだが、生憎まだ来ていない様子。仕方なく俺が用件を聞き出すことにした。
「……あー、と。うちの部に依頼──で、良いんだよな?」
相談者は頷く。俺はとりあえず話を聞いてみることにした。その間、一切口を挟まず聞き手に徹する。
「…………」
話をまとめると──ちょうど一週間前の水曜日の夜のこと、下校時間を過ぎて誰もいないはずの校舎内で見回り中だった警備員が人影らしきものを見たとのこと。
それだけでも問題なのだが、本題はこの後。その人影が相談者の友人に似ているとどこからか噂が広がり、生徒から疑いの目を向けられているらしい。
しかしながらその友人は、水曜日の夜はちゃんと家にいたらしくご家族もそれを肯定している。
先輩が聞けばオカルトだと喜びそうな案件だが、どうせ他人の空似で終わる問題だろう。けどまあ、持ち込まれた依頼は基本、受け入れるのがウチの部のルール。俺は相談者の目を見て答えた。
「分かった。この依頼、受けるよ」
俺はこの部に染まりつつあることに嘆息しつつも、すぐに頭を切り替える。
今日は夜の学校に侵入することになるだろう。俺は作戦会議のため、他の部員を待つことにした。
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