主 2015-05-01 19:16:47 |
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……アイハラ…シーナ?
(小切手に身請け金の額とサインを造作無く記し手続きを済ませた後、引き連れられて来た少女をじっとりと舐めるように観察し、馴染みの無い言語の中に混じる名前と思しき単語を拾い上げれば傍らの通訳に確認し怪訝に細めていた眼を徐々に見開き、脳に浸透して行く懐かしくも苦い記憶を持ったその名の響きを小さく復唱したと思えば咄嗟に鎖に繋がれた彼女の両手を取り上げ顔を近付けて)
シーナ…嗚呼、シーナ!やはり君だったのか!何て事だ、可哀相にこんなにやつれてしまって…探していた、私はずっと君を捜していたのだよ!…嗚呼、やっと見つかった…主よ、私は貴方に感謝します!
(言葉ばかりは憐みつつも狂喜に歪んだ笑顔はいっそ輝いてすらおり、彼女にとってはやはり耳馴染みではないであろう自国の言葉で捲くし立てながら天を仰げば握り締めた手に痛い程の力を込め)
(/初回ありがとうございます!此方こそ、これから宜しくお願いします!)
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