ある兄弟の事情 【BL】

し、仕方ねーじゃん。美味めぇんだからさ
(とうとう目線すらも合わせることが難しくなってしまい逸らしたままスプーンを動かし続けていて、何とかこの空気を誤魔化そうとキョロキョロしたりし。怪訝そうにする相手に「いや悪りぃ悪りぃ。今日の真ちゃんがウケたもんでさ。」と携帯を出し偶然取れた緑の彼の白目写真を見せて)

はいはい。ところで、兄さん明日も部活？
(相手の様子見ては挙動不審と密かに笑っては適当に流し、ふと壁に掛けてあるカレンダーに視線遣れば明日は土曜日で明日は何をしようかと薄ら考え、強豪校とも呼ばれる学校のスタメンにまで選ばれている兄の事だから当然部活はあるんだろうと思いながらも話題を変える為尋ねてみて。携帯の画面を此方に向けられては少し覗き込む様にして画像を見詰めれば「ふっ、ナイスタイミング。これ、何してた時なの？緑間さんってそんな事する人じゃないでしょ？」と顔の表情緩め可笑しそうクスクス笑い、よく兄の話に出てくる彼の事は勿論知っていてこの様なふざけた事をやる様な人ではないはずと。)

いや、明日は休みになったんだよなー。
(明日のスケジュールを聞かれてはカレンダーを見つつ今日監督に急遽休みになったと言われた事を思い出し、そう答えては嬉しそうに頬を緩ませて両手を上げてオムライスを平らげてしまえば「たまたま心霊写真を見せたらこーゆー顔をしたんだよ」とケラケラ笑って画像とあの時の様子を照らし合わせてはまたツボに入ってしまい)

本当？なら、明日は僕に付き合ってよ。
(確か欲しい本が明日発売だった事を思い出したがその為だけに外出するのも…と悩んでいた所で、相手が明日休日だと知れば嬉しそうな雰囲気を醸し出しては二人でぶらぶらと買い物するのもいいななんて思い誘ってみて。相手に続いてオムライスを食べ終え写真の詳細を聞けば「ふふ、怖かったって事？」と白目になってしまったのは驚いたからなのだろうかとその現場を想像しつつ楽しげでいて。)

あー別にいーぜ。どこ行くんだよ
(相手が嬉しそうにしては此方も自然と頬を緩ませて行き先を聞いて、皿とコップをシンクに片してまた戻って来てそういえば最近全く弟と遊んでなかったなと思い出しては久しぶりに思い出が作れるとなっては嬉しさが込み上げてきて)

(/すみません、携帯を変えたので遅れました！)

とりあえず、本屋さんに行きたいな…欲しい本があるんだ。兄さんは行きたい所とかある？
(了承を得れば釣られて緩く口角上げ、自分の行きたい所を告げては今度は相手に問い返して。完食した皿をまとめて立ち上がりシンクへと置いては洗い物を始めて、一緒に出掛けるなんて何時ぶりだろうと相手に背を向けて立っている為見えないが楽しみだと密かに口元緩め。)

(/大丈夫ですよ！お気遣い有難うございます！)

ふーん、欲しい本か...何なら俺が買ってやるぜー？
(数回頷きながら話を聞いては丁度最近お金には比較的余裕があったので、自分が奢ろうと思い手をパンッと叩きながら上記を述べて偶には兄らしさを見せなければという気持ちも少なからずあり相手から逆に問われては「そーだな、俺は街をフラフラしてりゃいーや。」と特に無さそうにいて)

(/ありがとうございます！)

え、どうしたの？突然。…お金には困ってないんだけど。
(相手の申し出にきょとんとして振り返り、洗い物を済ませ自分の席へと戻りながら金欠だとでも思われているのだろうかと思考を巡らし、日頃から無駄遣いには気を付けているし本を買うお金くらいあるのにと伝えて。相手の行きたい場所を尋ねたが特にないようで「じゃあ、フラフラして気になったお店見たりしようか」と提案して。)

(/いえいえ！)

いや、んな事は分かってんだけどさ
偶には俺にもカッコつけさせろっつーの。
(予想していたのとは違う答えが返ってきたために頭をガシガシと掻きながら小さくため息をついて、相手がある程度のお金を持っているのは知っていたらしく矢張り自分も兄らしく振舞いたい気持ちが強くあるので豪快に笑いながら)

…じゃあ、お言葉に甘えちゃおっかなぁ。
(相手の様子眺めながら格好いい所はこっそり試合を見に行ったりして見ているのにと密かに思うも、折角の兄からの申し出であり此処で断ってしまうのもと少し沈黙を作り悩んだ結果笑みを浮かべては嬉しそうに上記告げて。)

よし、それでいいんだよっ
(返事を聞くと満足げに頷いてまた笑っては財布を出して数千円入っているのを確認しては、またカバンに戻してチャンネルを取っては適当に番組を変えていってア◯トーークが有ってるのが目に止まれば目を輝かせて)

ふふ…兄さん、お風呂は？
(満足げな様子を見て自分も和むような気持ちになっては小さく笑って、相手がころころとチャンネルを変えるテレビを眺めていては止まったチャンネルの番組に食い入る様に目を輝かせるのを見て好きそうな番組だなんて思いながらもふと思い出した様に其方に顔を向け尋ねて。)

あーア◯トーーク見たら入るわ
(一瞬だけ其方を見てから返答をすると直ぐにテレビの方へと視線を戻してテーマが運動神経の悪い芸人であって其れの出来なさっぷりを見て運動が出来ない理由が分からないため爆笑をしてしまい飲んでいた麦茶を前方へと噴射させて)

じゃあ僕、先に入ってくるよ？
(番組内容を見て兄にはこの人達の気持ちは分からないだろうが運動神経がいい訳ではない自分は少し分かるかもしれないなんて思いながら、時計に目を遣ってはまだ番組は始まった所の様で終わるまで時間がある為先に入ってしまおうと声をかけながら立ち上がるも、相手がお茶を吹き出すのを見ては「わぁ！何してんのさ、汚いなぁもう！」と慌ててティッシュの箱を掴んで駆け寄り数枚取っては相手の服や床を拭き、新しく数枚取っては顔も軽く拭いてやり。)

りょーかい。
(手をヒラヒラさせて返事をしてはテレビに没頭して競技内容は陸上、野球、サッカー、水泳や自分のやっているバスケットボールまであり、水泳で有名な芸人が溺れながら泳いでるのを見て更にバカ笑いをして涙を流しながら爆笑していると相手からハンカチで拭かれて少し落ち着きを取り戻し)

全く、後は自分で拭いてよね。
(多少拭ってやればティッシュをゴミ箱へと捨てては世話のやける兄だと思いつつ吐息混じりに上記告げ、自分は風呂へ向かうべく自室へ着替えを取りに二階への階段を上がって行って。)

悪い悪いー、ついウケたもんで。
(尚も腹を抱えながらテレビや床に飛び散ってしまった茶飛沫をティッシュて綺麗に拭いては浴槽に行こうとする相手に対し謝罪すれば、ゴミ箱に処理したやつを遠くから投げ捨ててテレビを見てはまた爆笑し)

(/遅れてしまい申し訳ありません！)

(自室から必要な物を取り再び一階に下りて来、そのまま風呂場へと向かい。服を脱いで洗濯籠へ入れ浴室に入れば浴槽に浸かり、先程の相手との会話を思い出し「明日が楽しみだなぁ。」と一人笑みを浮かべて。何処をうろうろしようかと天井見上げては出掛ける予定の街を思い浮かべ。)

(/此方も遅くなってしまい申し訳ありません！)

あーマジうけるんだけど！！
(相手が浴室にいる間も腹を抱えて笑い転げていると突然玄関からインターホンが数回鳴り、その後に隣の老夫婦から「うるさいぞ、静かにしなさい！」というお叱りを受けてしまいテレビに夢中になっている為に謝罪が疎かになってしまい)

(/大丈夫ですよ！)

(暫くして風呂から上がりパジャマに着替え終えればリビングを通りキッチンへと向かい冷蔵庫を開けてペットボトルの水を取り出してはゴクゴクと飲み。ふと先程インターホンの音が微かに聞こえていたのを思い出せばリビングへと向かい「そういえば兄さん、さっき誰か来てたの？」と声を掛けて。)

(/有難うございます！)