「ここは不思議の国でもないし、鏡の国でもない世界でもいよ?」
ニヤニヤと笑いながら、先程からバカにしたような黄色い目で僕を見つめていたチェシャ猫が言う。まったく、おばあちゃんのいっていた通り、不気味な猫だ。
「皆、知っているけど、みんな知らない…そういう世界さ、ここは」
彼の言っている意味が解らず、頭を捻る。
確かに此処には、おばあちゃんの言っていたような世界とはちょっと違う気がする……。
しかし、だとしたら此処はなんなんだ?
「此処はそう、Imitation…つまり偽物。君の祖母…つまり、アリスの作った世界とはまた別の世界なんだよ。そして此処には“あったものが無くなっていて、無かったものがある”そういう世界さ…この世界に名をつけるなら…んー、そうだな“Pays de l'imitation”つまりは“偽物の国”だね」
彼の顔をポカンと見つめる。
さっぱりわからない、これからどうしたらいいのだろうか…。
「この世界にはルールがある。ルールは絶対だ。ルールを破ったらハートの女王に首を跳ねられてしまうから気を付けた方がいい。この世界の住民はゲームが大好きだ。特に心臓をかける“デスパーティ”と言うゲームに対してはとてもノリノリで乗ってくる。まぁ、そんな顔をするな。この世界から出たいなら“死ぬ気で、死なないように闘え”これしかない。ルールについてはまた後で説明するよ、俺様は飼い主の所に行って、甘すぎるが嫌いじゃないクッキーを食べに行ってくるよ」
そう言って、ニヤニヤと笑いながらまるで暗闇に溶けるように、消えていった。
さて、これからいったいどうなるのか…
アリスの孫である貴方が物語の最後に見るのは
“パッピーエンド”なのか。それとも、“バットエンド”なのか……
ルール説明
>1 世界観説明
>2 指定キャラ
>3