「あっ！せんぱーい！ちょっと待って下さいよ！」
「はぁ・・・またお前か。今日は一体なんなんだ？」
こいつは俺の1年下の後輩の〇〇。
こいつとは一応中学の頃からの付き合いがあるんだが、俺はこいつに対して不満が一つだけある・・・
それは『あざとい』ことだ。こいつ、中学の頃からわざとあざとい仕草をして色んな男を引っ掛けてきた。あいにく容姿は良いから余計に厄介で・・・上目遣いだの、袖引っ張りだの、頬を膨らませたりだの、とにかく男の心が揺らぐような・・・勘違いするような言動をしまくり正直厄介すぎて相手にしたくない。
そしてこいつの厄介さに最近磨きがかかっている。何故かと言うとこいつこの前・・・
「先輩！サッカー部の谷口先輩に一目惚れしちゃいました！なので私の恋が上手くいくように手伝ってくださいね」
などと得意の上目遣いを使って言ってきたからだ。
谷口遼人――俺と同じ学年でありクラスメート、頭脳明晰＋運動神経抜群そして同学年をはじめ他学年の女子からモテモテなイケメン・・・極めつけにはサッカー部のエースとまできたもんだ・・・。ちなみにこの後輩はサッカー部のマネージャーもやっている。まぁ惚れるのも仕方ないことだろう。恋の手伝い、ましてやこんな厄介なやつのサポートなんて正直面倒だったが俺はあることを思いついた
『こいつが谷口とくっつけば俺に関わることはなくなる！』
そう考えた俺は手伝いの件を了承した。それからというのも、谷口先輩とデートする時のための予行練習と言って遊びに連れだされたり、弁当がマズイと言われたら嫌だから、と言って手作り料理に付き合わされたりと・・・とにかく俺は色んなことの実験台にされていた。部活とかでしっかりアピールしているらしいが・・・そうゆうところは俺は見ていないからなんとも言えない。俺の方も谷口と話している時にさりげなく後輩の話を出したりしている。正直さっさとくっついてもらいたいもんだ・・・
そんなこんなで手伝わされてから大体半年が過ぎたのだが、俺は未だにあいつに振り回されている・・・
谷口！さっさと付き合え―！
＞１に説明事項
＞２に主プロフ
