ブラック 2014-10-18 07:11:51 |
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タ イ ム マ シ ン に 気 を つ け ろ(八世×三世)
タ イ ム マ シ ン に 気 を つ け ろ
なぁ、次元。時空旅行しないか? それが始まりだった。時空旅行もこの時代には簡単な事だ。だが、どこに向かうのだろうか。
「どこに行くんだ?」
「そうだなぁ――」
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「今日もとっつあん元気だねぇ」
気楽に呟いており、フィアットを運転しながら後方を確認した途端――大声で叫ぶ大人二人の声が車内に響く。
「はぁ!?」
「どうも」
どこの誰なのだろうか、よく似ているのだけれどあり得ないだろうと首を振り、そしてゆっくりと時間をかけて口を開く。
「お前さんらは、敵か? 味方か?」
一人の髭面の男が質問に答える。味方だ、と。そういう返答に隣に居た天パの男が「一応、なんだけどね」と楽しそうに口を開く。
フィアットの後部座席から身を乗り出し、愛車を運転していない男――次元大介の前にライターを差し出す。
丁度懐から出す仕草を見たのだろう。その仕草に目を見開いた三世だが、何も言わずライターから放たれる火に煙草を近づける。
「暫くヨロシクなぁ~。おじいちゃん」
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アジトにて。
「んなワケないデショーが!」
三世の怒鳴り声が響いた。あり得ない、と。目の前に居る天パの男が『ルパン三世の子孫だと言う』。そんな訳がないとルパン三世は否定する。
「あったとしても良いだろうが、ルパっ……三世よ」
煙草を咥えながらソファにだらしなく腰掛けている次元大介が言いにくそうにしながら、けれどもあっても可笑しくないという。
それもそうなのだ。かつて5年程前にタイムマシンに乗った奴を見ているので、目の前に居るのが自分たちの子孫でも納得はいく。
こっちから未来が無理でも、未来から此処までなら簡単だろう。
「次元ちゃん、お前さんはどっちの味方すんだよ!」
次元の頭を思いっきり叩き、三世は怒りの表情を浮かべながらも呆れたようにため息をつく。
そういえば今「次元大介」は二人居るのだ。
「聞いてる? 次元ちゃん」
「おやすみー」
巻き込まれたくないのか、煙草を消し、ソファに身を委ねた。要は逃げたのだ。
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「そんなとこ行くのかルパン」
「いいデショ。タイムマシンには気をつけろってことだよ」
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