間宮 仙 2014-09-23 22:51:44 |
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(/いえそんな!此方がお願いした設定故の物ですし、何より魅力的ですから…!!)
…記録…。(彼の言葉に静かに耳を傾け、告げられた単語を反芻し。大分次元の違う話にも思えるが彼と話す内に慣れてきたのか、然程驚きもせず目の前で起こっている事をすんなりと受け入れており。話によると己の記憶や感情までも知られてしまったらしいが、それならば自分が何を思いこんな風を装っているのかも知られてしまった訳で、手元の本へと視線を落としそっと表紙を撫でながら「嫌な奴だって思った?」と横目で相手を見遣り何処か諦めすら滲ませる笑みを浮かべて問い掛け。自分には感情が無い。そう聞くと驚いたように目を見開いて彼を見据え。何故だかわからないが彼に感情が無いと言うのは凄く悲しい事のように思え、咄嗟に「そんな事、無いよ」と何の根拠も無く力強い否定の言葉が口を突いて出てしまっており。耳に入る抑揚に欠いた声、やはり気分を害してしまったのかもしれないと彼を見ればその表情には嬉しさを象徴するような笑みが浮かべられており。言って良かったのだと安堵して笑みを浮かべつつ名前については何でも構わないとの言葉に何と呼ぼうかと首を捻り。勝手に人間の名前を付けてしまうのも何と無く憚られ、目の前にある本棚を見上げてみれば上に“歴史書”と書かれた札が置かれており、それは呼び憎いと背後の棚を振り返り見た札に書いてある“伝記”の言葉。一先ずはこれにしておこうと「じゃあ伝記さんって呼ぶね」と恐らく彼にとって間違いではないであろう言葉を選び)
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