天の声 2014-09-05 20:34:34 |
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(荒れた町、そこはかつての賑やかな町並みとは比べもつかないほど荒れていた。崩れたビル、燃え上がる民間。濁った川に紅く炎のような空。木が燃える臭いと僅かに漂う死臭。無惨に切り刻まれた遺体やら食いちぎられた遺体は町のいたる所にある。プレイヤーの遺体は、消えるのではなく死した者として次のプレイヤーを襲う。そしてプレイヤーは、この世界での時間が経つにつれ現実世界での記憶が"消える"それは急速ではなく、慢性的もの。ひとつひとつ消えて行き。次第に忘れていくのにも忘れ。プレイヤーはこの世界の住人となるのだ。
俺はこのゲームを始めてやや一年半が経過した。現実世界の記憶はほとんどない。産まれ育った町、産んでくれた親、出会った親友達さえ思い出せない。
はやく現実世界へ帰るためにもポイントが必要だ。
しかし、その前に銃弾。食料品。回復アイテムか必要だ。廃墟となったデパートの前にここまで共に行動してきたバイクを駐車させデパートの中へと入る。中は荒れ果て、まさに廃墟その物であった。電気も通らず薄暗い中で懐中電灯の光をたよりに残り少ない弾の入った銃を握りながら辺りを散策する。まず食料品は全て食べれない物になっているに違いない。何か使えるのがないか辺りを物色する。)
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