>松浦くん (そんな彼を横目で見遣った後、耳に届いた愚痴に眉下げ"本当、面倒だよね。"と。ゆっくりな歩幅が心地良い。ふと空を見上げては眩しい日差しに思わず瞳を細めた。微かな花の香り、暖かな風、小さな2人の呼吸音。何処となく春を感じ乍少しずつ歩みを進めて。暫くして扉の前に辿り着いては足を止めちらり、彼を見上げてみて)