ハナミズキ 2014-07-29 20:56:35 |
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そのあと、家の中でごそごそと何かをしていた父も出て行ってしまった。
静まりかえった家には、お皿やコップが割られて床に散乱している光景だけが、私の目に映っていた。
それらを泣きながら片付け、自分なりに考えを色々と整理してみた。
昔から両親は不仲ではないかと感じていた事。
二人とも、仕事にかこつけて、家に帰ってくる時間が遅い事。
私が高校に入学した頃から、やたらと出張が増えた事など、考えれば山ほど出てくる。
いまはもう、あの優しかった両親の笑顔さえ思い出す事はできない。
何時間泣いていたのだろうか。
泣き疲れて声もしがれてしまっている。
優しかった両親はもういない。
その両親も、今朝二人とも家を出て行ってしまった。
あのオフ会の日から、サイの姿も見ない。
私は誰からも愛されない子なのだろうか。
こんな自分は要らない・・・。
いっそ・・・いっそこの世から消えて居なくなってしまえばいいんだ。
私一人が消えたからって、誰も悲しみはしない。
両親でさえ私を置いて家を出て行ってしまった。
サイもあの日以来こない。
もう・・・どうでもいい・・・。
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