◇
「 ずっと、好きでした。 」
俺に消え入るような声で静かに告げた女は、顔を真っ赤にしたままぺこりと頭を下げて去っていった。─クラスのうるさい女子に囲まれて何かやっていたから、恐らく罰ゲームか何かで無理やり俺に告白されたのであろう。
去っていったその女は──あまり好きではないタイプだった。一年の時から同じクラスの女で、窓際で本を読んでいるのが似合いそうな、おとなしくて影の薄い人だった。だから、騒がしい女子達の遊びの標的にされて、度々言いなりにされてる。一方俺は、休み時間は友達と騒ぐし授業は寝てるしサボるし、言いなりにされてる女を見ても見てみぬフリ。
……なんとなく、その日は上機嫌だった俺は気分で罰ゲームでしてきた告白を「受け」た。女は驚いていたが、断れずにそのまま付き合う流れに。遊びで少し付き合ってやる、だけ、だったはずなのに。
いつの間にか好きになってたのは俺の方で。女は……好きな男が居た。
苦しい、息が詰まりそうな、恋。
(!/ 男募集 ロル50~
>1 >2 >3 レス禁止 )