フェイタン 2014-05-31 01:04:31 |
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………ッ…
(どれくらいの時間が経過しただろう…漸く意識が戻り薄目を開く。そこには見慣れた天井、しかしいつもと違うのは血を流し過ぎたことを示す意識の虚ろさと全身を覆うような激痛。「そうだ、俺…」ミスったんだ、そこまでは言葉にすることはなかったが、己の呟きに反応し駆け寄るマチの姿が視界の端に映り。「シャルっ!気が付いたんだね」彼女らしくない今にも泣きそうな顔でそう言われれば微笑を返して。マチが手当てしてくれたんだろう、でも運んでくれたのは…虚ろな思考をどうにか巡らせ現状把握に務め。マチからあと数センチズレていたら死んでいた、そう聞かされ苦笑いしてしまい。いっそズレていればよかったのに、そんなことまで思ってしまう己にはっとし、マチに丁寧にお礼、謝罪をして今は一人にしてほしいと頼む。今の自分からはロクな言葉が出ない、そう考えてのこと。一応処置は済んでいたらしく、心配そうな表情をしながらも普段とは明らかに違う己の態度を汲んでくれたようでそっと退室していくマチの背を見送れば大きく溜息つき)
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