主 2014-05-19 15:10:46 |
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>楓也
楓也がなんとかしてくれるのは心強いけど、さすがに女の子一人断るのに弟の手を煩わせることはないと思うけどな
(いつになく気にしすぎで心配性な弟だけでも不思議なのに、どこか呆れたように溜息を吐かれた気がして神妙な面持ちで相手を見つめる。確かに自分が女性を断り切れず、相手が逆に口説き落としたり、説得したりしてくれれば欲深く、執着心の強い女の難から逃れることは出来そうだが自分ももう二十代半ばの男の社会人、人の上手いかわし方は心得ているつもりで弟の出る幕はないのではと。「…そ、そうだよ。いや、違うけど。もういいよ、この話は」また痛い所を付いてくる相手にやはり心を見透かされているのではと焦るが、相手が兄弟である自分を理解し、それに甘え無意識に分かりやすい反応を取ってしまう自分に責があると考えると相手の思惑通りなのに嬉しいという何とも言えない感情が生まれる。負けた感があるのに嬉しくて気恥ずかしさから更に取り乱せば近付くように覗き込まれた顔を直視出来ず目線を逸らせば、どもる、前言撤回、中途半端という自分が許せない行為を揃えて返答してしまい。「楓也…お前はそれで何人落としてきたの」この子は侮れないと本気で思えば一度肩を離し、その鋭い洞察力と包容力で何人の男女を取り巻いて、躾てきたのかと冗談と本気半分ずつで敵わないが自分にも沢山甘えて欲しいと困ったように笑いながら相手を見て
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