やっぱ来た。 (降ろした相手から何だか、寂しさの視線を背中に感じる。そして、彼は意を決したのか軽い足取りで急いだように僕を追いかけてくる。やっぱ、1人にしちゃ耐え切れない犬だったらしい、彼から一言言われると、「この寂しがり屋犬、手ぐらい洗わせてよ。…1人が嫌なら付いて来れば?」と後ろを向いて、ペシッ。とおでこを叩くと、さ、手洗い手洗い、と洗面所に歩いていく。