【nl】男子高校生×社会人

あ、今はぐらかしたっしょ。
(探るように顔を覗き込んだ際、返されたのはまさかの笑顔。質問に対しては曖昧に返されてしまったものの、出会ってから初めて見るその笑みに思わずドキリと胸が鳴る。電車を降りる相手の背に冗談めいた口調を投げながら後を追って。すると自販機で足を止める彼女に何がいいかと聞かれ。え、もしかして奢ってくれようとしてる、とか？いや、駄目だろそれ。幾ら相手が社会人だからって女の人に奢らせるとか。)
や、いいっス！自分で買う、っつーかむしろ俺が奢…
(制服のポケットからわたわたと慌てて財布を取り出す。が、財布のファスナーをしっかり閉じておかなかったのか、取り出した際小銭をその場にばら蒔いてしまい。「うっわ、マジか…」まさかの失態に思わず声を洩らすと慌てて屈み。…ああ、もうだっせー、超カッコ悪。この人も絶対呆れてるって。情けなさと羞恥に顔に熱が集中し出すのを感じながら、散らばった小銭を手早く拾って)