主。 2013-08-03 22:00:52 |
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「大事な物を守りたい、のに。俺はいつも弱虫だ。」
何時もと変わらない毎日だった。僕達は何も変わらないと信じていて、誰よりもずっと、こいつのそばにいれると思ってた。一時間目、其れは起きた。--ガシャン、--ガシャン、何か固い物を校門に当ててるような音が、不気味にも学園中に響いた。退屈なだけの授業から目を逸らして、外を見つめる。...不審者、かな。遠くからであやふやな判断しかできないけど、多分。..あ、校長だ。其で僕はホワイトボ-ドへ視線を戻すのと同時に、悲鳴が校舎を劈き上げた。「キャアアアアアッッッ!!!」何とも許容し難い声。多分、生徒も教師を外を見ただろう。「..ッ、」僕は言葉を呑んだ。校長は、死んだ筈でしょ。そんな頭から出ない質問に対して、比例するように、腕の一部がぽろりと落ちた。ベチャという気持ち悪い言葉と共に、正気の失った瞳を瞬かせている。...あいつは、人間じゃない。椅子を蹴るように立ち上がって、僕の机に引き下がっている鞄を持ち上げる。..彼女を、彼女を助けないと。「療、彼女は?」隣にいる療、各言う、僕とは違って、ずっと一緒にいた、彼達。緑幾療、重月奏太。二人とも、僕は大好きだ。でも取り敢えず、この学園から抜け出さないと、「しらねーぜ?、療は?」「..ごめん、俺も知らない。取り敢えず外に出ようか。」担任教師の言葉を無視して、廊下に出る。それと同時に、あの放送が僕の鼓膜を震わせた。
( 緑幾 療 / リョクイク リョウ / 重月 奏太 / カサネヅキ カナタ / 梨元 契介 / ナシモト ケイスケ )
>幼なじみとの恋愛。
「先輩としての権限、ね?」
彼女と過ごした夏は何よりも変わらない宝物だったと僕は思う。先輩として、僕は彼女を見ていられたから。そう、あの日が来るまではーー。何時も通りの風景だった。ホワイトボ-ドに長たらしく書かれる文章と、隣で呑気に寝ている葛季。葛季って言うのは僕の幼なじみで、言えばお父さん、みたいな。法陽葛季、かくも有名な法陽神社の息子さんだ。葛季を尻目から外して、そのまま視線を外に向けた。どこか晴れ渡る空は何時も通りなのに、胸に違和感があって仕方ない。...勘違いだったら、いいんだけどね。「..なあなあ、優。..あれなんやと思う?」後ろの席の、大河から声を掛けられてしまった。羽音大河。彼も僕達の幼なじみで、落ち着きのない子、ふ、と窓の外へ視線を写す。...不審者、かな。「..不審者じゃないの?」そう告げると、その瞳を瞬かせて、小さく溜め息を吐き出した。何とも表現しにくい音と一緒に頭を校門に何度も打ち付ける。....何か、可笑しい。葛季の腕を引っ張って、呑気に寝ている葛季を起こした。きっと、僕は何よりも混乱、してるのかな。「..ふぁぁ...、なんだよ、優。」「...葛季、あれ、...少し変だよね。」駆けつける校長先生は不審者に向かって注意を続けてるが、全く聞いていないのか、その血が溢れている頭をまた校門に押し付ける。許容し難いその雰囲気。相変わらず授業を続ける先生の声、それと同時に校門が砕けるような、許容し難い、破壊音。ガシャン!!!。そんな音がした後に、窓の外へ視線を移した僕は、目を見開いた。...人が人を、食べてる?。....はは、僕はきっと寝不足なんだ、...なんて、言ってる訳じゃない。慌てる思考回路を落ち着かせていると、隣の葛季と大河が立ち上がった。「..優、逃げるぞ。」そんな言葉を付いて、呆然としている僕の腕を掴んだ。そして、校舎に響き渡った放送が、その僕達の恐怖心を煽った。
>先輩との恋愛。
「..お前を、守るよ。それは教師として、な。」
保健室のベットは固くて、寝心地が悪いから、僕は嫌いだ。ふう、と癖の出来た猫毛を撫でて、小さく溜め息を吐き出す。今日はすこぶる機嫌が悪い。何かもやもやとして許容できないものが、僕の胸でもやもやとしている。気持ちが悪い。閉じられていた純白のカ-テンを手に掛け、保健室の内部へ、顔を出した。...あ。「..また寝てたの、匳にぃ。」デスクに伏せて、大きい欠伸を構している、ここの主である、夕津匳。僕と彼は従兄弟、というか、顔見知りみたいな物。でもまあ、かといい仲が良いっていう訳じゃないと、僕は弁解しておこう。「..悪いか。」「悪くない訳ないでしょ、あのねえ、匳にぃ、今は勤務中なんだよ?」「あのなあ、碧。恐るべき事は分かるか?」あ、ほらまた始まった。こうなると良く分からない理論ばかり述べられてしまうから迷惑だ。ふう、と小さく溜め息を吐き出して、呑気に欠伸を構している匳にぃを見つめし、窓の外へ視線を移す。...なにあれ、...不審者?、「夕津セーンセ!!お邪魔するぞーッ!!!」「 ...隼人... 」入って来た足音は→
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