うん子垂れ蔵 2013-07-11 00:53:14 |
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全身を覆うマント。鋭い爪を隠すための分厚い手袋。俺は完璧な格好で
食べ物を買いに市場へきた。
市場は賑やかで人が蟻のようにいた。
隣どおしで会話しても声が聞こえないくらいに騒がしいし、誰かとはぐれてもおかしくない感じだ。
「こんなに騒がしかったら何かおこっても気づかないんじゃねーか?」
そんなつぶやきをしながらお手ごろな肉を探していた。
ふと、サァァと変な方向から風が吹いてきた。
「風?なんだ?」
匂いをかいで周囲を確認すると、店と店のあいだからすこしかび臭い匂いが風とともに流れていた。
どうやら道があるみたいだ。
「おぉ、なんか、いいじゃん。こんなのの先にはファンタジーな世界があったらりするんだよな!」
好奇心でまるでガキのようにワクワクとその小道にはいった。
フュルゥルゥゥ〜
風が不気味な音させる。
それ以外に音がない。
「なんだよ不気味だな。ファンタジーはまだかよ。」
すこしずつ風が強くなってきている。
きっと出口が近いのだ。
「待ってろよ!ファンタジー!!」
俺はワクワクと出口を急いだ。
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