彼が私の存在に気づき、寝惚けながら何かぶつぶつ言い出した。 『寝るつもり・・・なかったんだ・・・いつ寝たのか・・・』 どうやら言い訳をしているらしい。 『もう諦めてるから』という言葉は飲み込み『わかったから、ちゃんと布団で寝なさい』 笑顔で返す私。彼はとぼとぼと寝室へ向かう。 リビングにいつまでも居られても家事が進まない。手早く追い払うのが一番だと最近学習したのだ。