リンリ 2013-06-15 20:30:14 |
通報 |
6.奇跡。
私の全部誤解だったの・・・?
「私、最低だね・・・。」
そう目の前にいる柚季に問いかけた。
しかし、もちろん反応なんかあるわけもなく。
もう事故にあって3日目。
余命はあとたったの4日間ーーーーーーーーーーーー。
もしかしたら目覚めてくれるかも・・・
と思ってたけど、日がたつにつれどんどん希望は失われていく。
体に傷や管がついているけど、顔はとても穏やかで、
普通に寝ているみたい・・・。
今日も学校帰りに病院へ来た。
学校には毎日行ってるけど柚季といた時、私はどうしてたんだっけ・・・。
と思う。
私はいつもちょっとの事でバカ笑いして常に笑っていたと思う。
しかし柚季が隣に居なくなってから笑い方を忘れてしまった。
愛にも心配させてるのは分かってるけど・・・
愛は今まで通りに接してくれてる。
「大丈夫?」「柚季くんどうなったの?」
そう気にしてる風にして聞こうと探ってくるクラスメイトより良いんだ。
柚季のファンクラブの女の子達は毎日悲しんでいる。
改めて柚季の存在の大きさや大切さが分かった気がした。
「・・・柚季早く目覚ましてよ。」
いつもみたいに優しい笑顔で笑ってよ。
私は柚季のゴツゴツとした手をそっと握った。
ーーするとーー。
「・・・ん。朱・・・音?」
「・・・柚季?」
私の思いが通じたのか柚季は目を覚ました。
トピック検索 |