桜蓮 2013-04-05 23:46:56 |
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…このままじゃ、この人に迷惑がかかってしまう。
そう思った私は、慌てて立ち上がった。
ナンパ男を止めないと!!
私は立ち上がり、ナンパ男の腕に手を伸ばそうとした瞬間…。
「れ…蓮さん…お…お疲れ様です…」
ナンパ男が一歩後ろに下がった。
…えっ?
さっきまで、怒りの表情を浮かべていたはずのナンパ男が真っ青になっている。
…?
…状況が掴めない…。
私はその場で呆然と2人を見つめていた。
「何してんだ? いやがってんだろーが」
低く威圧的な声と鋭く冷たい視線。
「い…いや…あの…すみません!!」
「早く行け」
「…あっ…はい。 失礼します!」
ナンパ男は、その人に向かって深々と頭を下げると慌てた様子で走り出した。
私は、人の波に身を隠すかのように走り去って行くナンパ男の背中を唖然と見つめていた。
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