桜蓮 2013-04-05 23:46:56 |
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「それじゃあ、行こうか」
すっかり存在を忘れていた、ナンパ男が突然、私の腕を掴んできた。
驚いた私は、慌てて視線を上げた。
ナンパ男は、ニヤニヤと厭らしく笑いながら、私を立たせようと掴んだ手に力を入れて引っ張ってくる。
「ちょっ…やだ…離して…」
「なんで? 行こうよ、奢るからさ」
男は、腕を放すどころか力を強くする。
「痛っ!! …放して!!」
ナンパ男の指が私の腕に深く食い込む。
私は痛みのせいで顔を上げることができなかった。
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