夏の繁華街。 賑やかな音と声。 鳴り止まないクラクション。 煌びやかに光り輝くネオン。 空の主役が、太陽から月に変わっても途切れることのない人の波。 仕事帰りの人、キャッチ、ホスト、学生、ガラの悪そうな人、外国人…。 目につくのは、楽しそうな笑顔ばかり…。 ゲームセンターの入り口にある数段の階段。 そこの隅が、私の唯一の居場所だ。 別に何かをする訳でも誰かを待っている訳でもない。 ただ、ここに座っているだけ。