神薙 悠 2012-12-02 13:24:40 |
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回想Ⅸ~SNAKE EATER~
崖に落ちたあと、幸運にもそこは水場だった・・・
僕は、近場の岸辺に上がると通信を取り応急処置を施した・・・
大佐は大分心配していた様子だったが、
心配ないと言うと納得してくれたようだった・・・
洞窟内の水は綺麗で敵の潜伏も無かった為、
体力の回復と維持を図りながらの移動でも問題はなかった・・・
僕は昔からレーションは嫌いだったが、この時代のレーションは、
最早、食べ物と言っていいのかも解らない程不味かった・・・
その為、食料は現地で蛇や蛙、魚や動物、時には昆虫や鰐なんかも食べていた・・・
意外と美味しいんだよ??w・・・知らないかも知れないけどw・・・
ともかく暫くはストレスなく任務を続行していた・・・
そして、崖の下の長い洞窟を歩いていると一匹の蜂が飛んできた・・・
僕はその時は無視していたが、2匹・・・3匹・・・と次第に増え、
最終的には数百匹の蜂の大群に囲まれていた。
銃弾よりも避けるのは簡単だったが、最終的に広がった空間に出た・・・
中心に岸辺があり周りが浅い池に囲まれた広めの場所だった。
そして、そこには二人目のコヴラ部隊が待っていた・・・
軍用の覆面をしたそいつは、蜂の軍勢を従えてこちらを振り向いた・・・。
「お前もコヴラ部隊だな!?・・・」
「俺の名は・・・ザ・ヴォイブ!!・・・
貴様に本当の痛みを味あわせてやる・・・!!」
そう言うと、奴は腕に蜂の軍勢を纏って襲いかかってきた・・・
僕は蜂の来られない水中に隠れると、奴の後ろ側に回り込んだ。
「どこだ!?・・・どこにいる・・・!?・・・」
奴が迷っている間に、後ろから一発目狙撃・・・
そして、また直ぐに潜る・・・
それを何度か繰り返していて解ったが、奴は自分では行動しない・・・。
必ず蜂を誘導して攻撃防御を共に行うのだ・・・。
時折、僕がグレネードで奴の蜂の壁を破壊すると、
「私の蜂が!!・・・」と言って、新しい援軍を呼ぶ・・・
そして、二つ目のマガジンを捨てたその時、奴はこの時やっと覆面を脱いだ・・・
奴の顔は見るも無残な状態であり、恐らく蜂の調教訓練で刺されたのであろう顔は、
全体が腫れ上がって原型を留めていない。
そして、奴は大きく口を開くと、有ろう事か口内から2匹の蜂を放ったのだ・・・。
あれには流石に驚愕したが、また直ぐに水中に潜った・・・。
すると、奴は新しい指示を蜂に行った・・・
「キラービー!!・・・」
すると、先ほど口内から出てきた蜂が、水中でも空中と同じ速度で
水中を飛びながら追いかけて来るのだ・・・。
焦った僕は、奴にグレネードを投げ付け、陸に上がって連射撃をすると、
とうとう奴は倒れた・・・。
僕は倒れた奴に問うた・・・
「お前らコヴラ部隊の目的は何だ??・・・」
奴は腫れ上がった口で答えた・・・
「これが・・・本当の・・・痛み??・・・w・・・
いいだろうザ・ボスの弟子よ・・・
我らコヴラ部隊の目的・・・全ては・・・ボスの為に・・・」
そう言うと、奴は身を固めて蜂を自分の周りに集めた・・・。
第二波がまた来るのではと思い、身構えた・・・
「ヴォイブ!!・・・」
が、今回は自身の爆発だけのようだった・・・。
僕は広い洞窟の奥に抜け、軍の緊急脱出口を発見した・・・
バルブを開け、中に入ると長いハシゴになっていた・・・
冷たいハシゴを生臭いなか登って行った・・・。
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