神薙 悠 2012-12-02 13:24:40 |
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-回想5-
この世界には、「七王」と呼ばれる魔物の王が存在する。
竜王 バハムート
獣王 フェンリル
不死王 オーディン
石王 スルト
海王 リヴァイアサン
魔王 ルシフェル
人王 シグルズ
神薙 悠「…人でありながら、化け物の王とは…笑わせる…」
シグルズ「力があるからだよ…故に私には資格があったのだ」
神薙 悠「…戯れ言を…」
シグルズ「果たして、本当に戯れ言かな?他者より強く、他者より先へ、他者より上へ!ひそみ、妬み、憎んで、その身を喰らい合う!…それが人だろう?」
神薙 悠「……1つ聞く…あのゴキブリ野郎は何だ?…」
シグルズ「…叡智だよ…人のな!」
神薙 悠「!…貴様…キメラを作ったのか?…」
シグルズ「その通りだ…虫の強靱かつ高い身体能力と人の知能を組み合わせた、最高の傑作!高位のモンスターさえ仕留める…正に最強の生物だ」
神薙 悠「…殺す…今、此処で、貴様を」
シグルズ「やってみたまえ」
パチン!悠が指を鳴らした瞬間に、あらゆる角度から大量のナイフが降り注ぐ。シグルズ「何と他愛ない」
神薙 悠「…余裕だな…だが…いつの時代も、その甘さが命取りだ…」
素早く間合いを詰める悠、悠然と構えるシグルズ…その対照的とも言える立ち位置は、力の差を物語っていた。
神薙 悠(縮地2歩手前から1歩手前に…間合いに入ったら、全開だ)
3段階にスピードを切り替えながら、悠の姿はシグルズの前で消えた。一瞬でシグルズの脇をすり抜け、一閃。交差した2人は身動き一つしない。次の瞬間、悠の身体から鮮血が吹き出した。
神薙 悠「…チッ…仇も討てな…い…とは…」
膝をつく悠を見下すようにシグルズ近付いてきた。シグルズ「…力が欲しいか?何者にも負けない力が…」
強く願ったと思う。何と答えたかは覚えていない。自分の中に、別の何かがいるのだけは…辛うじて判った。
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