名無し 2012-10-29 16:00:09 |
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花火が始まった。
裏の路地で菜奈は玲雄に電話をした。
「玲雄?今どこにいる?」
「めっちゃ近くにいるー。」
「じゃぁ一緒に河原のほうまでいこっか。」
「りょうかーい。」
「大ちゃんも一緒?」
「うん。」
そう言って電話を切って玲雄と大樹と合流した。
河原は花火がよく見える。
しかし河原には人がいっぱいでよく見えなかった。
すると
「俺よく見えるとこ知ってるよ。」
と微笑みながら大樹が言った。
「こっちー。」
大樹の後について、菜奈たちは河原のもっと奥に入って行った。
たどり着いたその場所は夜だと気味が悪いくらい真っ暗な場所だった。
暗い場所が苦手な菜奈は正直怖かった。
「菜奈?大丈夫?」
大樹が菜奈に声をかけた。
「うん。だいじょ…。」
菜奈の声がかき消されるように花火が上がった。
照明のない真っ暗な場所から見る花火はとてもきれいだった。
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