語り主 2012-09-03 20:02:50 |
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この装置は、電位差のある二本の電気伝導体製のレールの間に、電流を通す電気伝導体を弾体としてはさみ、この弾体上の電流とレールの電流に発生する磁場の相互作用によって、弾体を加速して発射する物である。
弾体を加速し発射する力は、アンペールの法則でわかるように主にレールと移動をつづける弾体(電気伝導体)の接点付近に生じる。また直線導体による弱い磁場であるから、非常に大きな電流を流しつづける必要があり、さらに十分な発射速度を得るためには、加速に十分な距離をとる必要がある。
一方、弾体を含め電気回路を形成するためには、レールに弾体(ないしそれに取り付けられた電気伝導体)の一部が接触している必要があり、この箇所に摩擦および移動に際しての摩擦熱が発生する。さらに摩擦が起きる電気接点において、わずかな電気抵抗でも生じれば、投入される大電流のために大きなジュール熱が発生し、この電気伝導体等の一部が蒸発・プラズマ化する問題もある。弾体とレールの接点が蒸発して接点が取れなくなれば電気回路としての装置に電流はながれず、弾体は発射装置内にとりのこされる。なお流体としての性質を持つプラズマにも電気伝導体としてローレンツ力が働くが、このプラズマが飛散してしまえば、やはり弾丸は取り残される。このため、後述するように電気伝導体としてのプラズマを逃がさないようにする工夫も見られ、プラズマを電気伝導体として扱うものでは、弾体自体は必ずしも電気伝導体である必要は無く、この弾体の進行方向から見て後方に薄い金属箔を貼り付ける様式もある[1]。
このように実用化には問題が多いと考えられ、これらの装置は2011年現在においては、概念的な架空のものとしてや、実験段階のものや試験段階のものなど、実用化はすすんでいないが、後述するように様々な利用も想定されている。
この装置はなーんだ?
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