モン雑ファミリー集まれ!2

モン雑ファミリー集まれ!2

ゼロ  2012-08-12 16:50:55 
通報
キャスフィが除外されてしまったので改めて造りました。
まあモン雑ファミリーの人じゃなくても良いですけど、皆でチャットを楽しみましょう!!
それでははじめ!!

コメントを投稿する

  • No.23677 by Green-eyed monster  2014-02-15 18:59:29 

ブライトクロス
第一話 求める者達

『賢者の海』…隕石の衝突によって作られた海。
中心の隕石の残骸内部には異星の英知や、そこで命を終えた者達の意識や記憶を保管する空間があった。
それらは本という形で具現化し、隕石の中はまさに巨大な図書館そのもの。
「まさか、ここには無かったとは…
道理でおじいさんも見つけられなかった訳だわ」
そう呟いて私は自分の本を閉じる。
彼の痕跡を追うには地上に出なくてはならなくなった。
「次の目的地へ向かうのに、誰か協力者が現れてくれるといいけど」

ぼんやりとした橙色の灯りが照らす小さな部屋。
薬品や器具を仕舞う棚、木製の机と椅子、他にも壺やらを置いてある。この部屋が俺の仕事場だ。
窮屈だが、その閉塞感が俺にはかえってしっくりくる。
「キュリオは『賢者の海のゴースト』には会った事あるかしら?」
俺が机に向かって薬の調合をしていると、後ろから声をかけられた。
「えっと…そいつ、何だっけ?」
数種類の液体をそれぞれ計量カップに注ぎ、分量を確かめながら聞き返す。
別に聞かなくても覚えているが、俺は作業に集中したいので、勝手に喋っててもらおう。
「賢者の海で狂気のうちに沈んだ大天才『プロメト』の記憶を探してるっていう若い女の幽霊よ」
「ふーん」
てきとーに聞き流しつつ、粉末を入れた器を天秤にかけて量を調節する。
「運良く出会うと、親切にも海の中の事を教えてくれたり、案内してくれたりするらしいわ」
「あいにく、そんなのとは縁が無かったが、そこの棚から二十三番のビン取ってくれ」
液体と粉末を容器に移して振り混ぜる。
「お客に指示出すなんて生意気ね、はい」
勝手に調合師の仕事場に入ってくるような輩に生意気なんて言われたくないぜ。
受け取ったビンの液体を容器に四滴垂らす。
「ほい完成、元気になる薬」
軋む音を立てる椅子をひいて、初めて後ろにいる奴の方を向いた。
「アバウトな名前の薬ね」
「効能が分かりゃあいいのさ」
薬を渡した相手は、青い長い髪をポニーテールにまとめた女。
白の星の防衛部隊『セレン』の一員であり、『ガーディアン』に任命された俺の友人、アヴィス・グロゥリアスだ。
「ここじゃ狭いし、話の続きは下でしようぜ」
アヴィスの左肩に右手を置いて押しのけて、左手でドアノブを回し、部屋を出た。

階段を降りるとすぐに居間だ。
「それで、ゴーストがどうしたんだ?」
台所に行き、やかんを火にかけながら質問した。
「なんでも、近々出るそうよ」
アヴィスが椅子に座って答えた。
「あ?出るからそういう話になってんだろ?
火の無いところにってやつだ」
「違う違う、海の外に出て行くつもりらしいって事
しかも幽霊じゃなく実体持ちの人間だったそうよ」
「へぇ、そりゃ驚きだな…本当なら、だが」
「明日その人を勧誘しに行くんだけど、折角だから久しぶりに一緒に行ってみない?」
賢者の海はここからは遠く離れている。
しかし、ここ最近は依頼が少ないし、しばらく留守にしたらこの町の皆も俺のありがたみを思い出すだろう。
「いいぜ、興味が出た
どんな奴だか確かめてみたいね」
茶器を用意しながら答えた。
「ところで勧誘って何の勧誘だ?」
「ガーディアンの勧誘
本当にゴーストと同一人物なら、賢者の海の膨大な知識を持つ人って事だから」
「ガーディアンて勧誘するもんなのか…」
「『無縫天衣』を着れないなら帰ってもらうけどね」

お湯が沸いた。棚から缶を取り出し、中の茶葉をティーポットに入れ、お湯を注ぐ。
「それにしても、お前が直々に探しに行くってのは変な話に聞こえるな
それに、もう七年経ったけど、そもそもなんで今更ガーディアンを揃えようって事になったんだ?
今では別にいなくても戦いには支障は無いんだろ?」
そう問いかけるとアヴィスが暗い表情を見せた。
「……複雑な事情があってね
私はどうやらガーディアンの素質を見抜く目があるって事で使命を受けて、特別に時間をもらっているの」
『上』の戦いの事はよく知らないが、この表情を見るに何か厄介な事が起こったのかもしれない。
「…この間、お客さんに良い茶葉貰ったから飲めよ」
ふとそんな事を言ってみたが、全くそのような事はない、わりと普通のお茶である。
だが良い物だと思えばそう感じるものだ。
実際いつも家で淹れてるのとは違うしバレはしまい。
「ありがとう、他にも用事あるから飲んだら行くわ」

翌日
朝食と出かける支度を済ませてアヴィスを待つ。
費用とかはアイツが引き受けてくれるそうだ。
「来たわよー」
「あいよー」
椅子から立ち上がり、お茶を飲み干す。
コップを軽く濯いで玄関へ向かい、ドアを開けた。
「おはよう、キュリオ」
「ん、おはよ」
ドアに吊るしてある札を裏返してcloseにし、鍵をかける。これで戸締まりは完璧だ。
「町外れの調合屋メルクリル、しばらくお休みを頂きま~すっと
じゃあ行くか」
「昨日はのんびりしちゃったし、移動は急ぐわよ」
目を閉じて、祈るように両手を胸の前で重ねるアヴィス。
「『天衣顕現』」
そう呟くと手の中から、まばゆいばかりの光が溢れ出した。
淡いクリーム色の光が、アヴィスの身体を包み込んでいった。
次第に光がおさまるにつれて、アヴィスが身に纏う物の姿があらわになる。
ゆったりとした真っ白なローブ。
それ自体が幽かに柔らかな光を放つ純白の衣はまさに天界のお召し物のよう。
あまりの神々しさに、今のアヴィスなら神の御言葉を代弁する事さえ出来るような気が……
「ジャーン!これが無縫天衣ぞよ、さぞかし羨ましかろう?」
……別に気のせいだったぜ。
「ああ、すごいな、えっと…なんで今着たんだ?」
「無縫天衣にはワープ能力があるのよ
魔力の消耗は激しいけど、行った事のある場所なら、屋外に限って短時間で移動出来るの
この星最高の魔法衣だから、これくらいの事はね」
「私用で使っていいもんなのか?」
「いいのいいの、使わなきゃ勿体ないし
さあ、私の手を握って」
差し出された右手を握るとアヴィスは目を閉じた。
周囲から無数の光の粒子が現れ、俺達二人を取り囲む。視界一面が光に覆われた。
「さあ、行くわよ」

光が弾け飛ぶと、そこは知識の城。
賢者の海の隕石から引き揚げた情報の解読や研究を大規模で行うために建てられた城だ。
そのテラスの上空に俺達は立っていた…いや、立ってないな、落ちていく。
「なんでこんな所に出たんだよ?」
「ワープ機能って私はあんまり使った事ないから慣れていないのよ」
答えながら無縫天衣を解除するアヴィス。
一方、地面は間近に迫ってくる。
「もう少しなんとかならなかったのか?」
空中で落下速度を緩め、地面スレスレで一旦静止する、そして静かに着地。
「道具とか用意も無しに浮遊とか飛翔とかするのは、一般では高度な部類なんだ
できれば余計な力を使わせないで欲しいな」
「言われなくても次からはもっと集中するってば」
古城の中へと歩き出す俺達。
はてさて、ゴーストの正体とやらはどんな奴なんだかな。

第一話 求める者達 終
次回 星を守る者達

[PR]リアルタイムでチャットするなら老舗で安心チャットのチャベリ!
ニックネーム: 又は匿名を選択:

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字 下げ
利用規約 掲示板マナー
※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※必ず利用規約を熟読し、同意した上でご投稿ください
※顔文字など、全角の漢字・ひらがな・カタカナ含まない文章は投稿できません。
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください

[お勧め]初心者さん向けトピック  [ヒント]友達の作り方  [募集]セイチャットを広めよう

他のトピックを探す:中学生・高校生チャット







トピック検索


【 トピックの作成はこちらから 】

カテゴリ


トピック名


ニックネーム

(ニックネームはリストから選択もできます: )

トピック本文

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字

※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください
利用規約   掲示板マナー





管理人室


キーワードでトピックを探す
初心者 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / 部活 / 音楽 / 恋愛 / 小説 / しりとり / 旧セイチャット・旧セイクラブ

「これらのキーワードで検索した結果に、自分が新しく作ったトピックを表示したい」というご要望がありましたら、管理人まで、自分のトピック名と表示させたいキーワード名をご連絡ください。

最近見たトピック