蒼空 2012-07-20 23:04:39 |
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「なあ理央、爆弾ってどこに仕掛けられてんだ?」
「知らね。」
後ろからついてきていた聖川が立ち止まる。
「じゃ…じゃあこのだだっ広い学園を探し回るのか!?」
「まあそのうち見つかるって。爆弾ぐらい。」
不安の表情をうかべた聖川に俺は軽く答えた。
「なんだよそ…ふがっ」
聖川の口を慌ててふさぎ、廊下の隅に引っ張る。
俺の目線の先には…職員たちだ。
「入学式…中止にするのですか?」
「ああ…しょうがない。『爆破予告』が届いたからな…」
爆破予告。
その言葉を聞いた俺は、会話に耳を傾ける。
「では生徒たちは…」
「一応下校させる。中止の理由はふせておこう…」
やっぱり爆破予告は届いてる…
入学式も爆破予告で中止になったと、俺は確信した。
「んーーっ、おい、いいかげん離せっ…!!」
「誰だ!!」
聖川が声をあげたと同時に、職員の一人が声をあげた。
「おいっ…、逃げるぞ!!!」
俺は聖川を引っ張り、階段へ走った。
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