鐐乱 2012-01-25 23:01:14 |
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…パチッ。
嗚呼...、僕は何時の間に気絶したんだっけ。
僕は辺りを見回し、ぼんやりとした頭で無理矢理脳を機能させた。
...が、気絶するのは何時ものことなのであまり深くは追究しなかった。
それこそ脳の無駄遣いだ...。
僕はぽつりとそんなことを思いつつ、吊された状態で、隣へと目をやる。
母さんは...と思ったが、そこに居ない理由は脳を働かす手間もなく、自ずと出ていた。
嗚呼、また延長戦か。
左程興味もなさげに、僕は冷たい眼差しで隣を見やった。
そう...、その冷たさを表現するならば、子供が興味本位で買って貰った生き物に飽きて、その生き物に目も向けないような...
そんな眼差し...。
隣を見つめているのに、何処か遠くを見ているような―
別の何かを求めているような―
そんな不思議な瞳―。
嗚呼、今回は何処まで記憶が保ったっけ...。
僕はうなだれながら、頭の隅で薄らそんなことを考えていた―。
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