鐐乱 2012-01-25 23:01:14 |
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その日僕は、学校から戻って来て早々、母共々父に呼ばれた。
また...か。
僕はこの後何が待っているのか分かっていた。
いや、『僕も』...と言った方がいいのか...。
母は何時ものように全身を震わせながら、僕へと目をやった。
いやいや、僕の方向かれても...。
僕は困ったような、呆れたような瞳で母を見た。
そして小声で一言、
「助けなんて来ないよ。」
僕は、もう諦めろ。とでも言うように母に絶望を味わせた。
母はその言葉を聞き、諦めたのか、どうでも良くなったのか、瞳に精気を宿すのを止めた。
その様子を僕は横目で見やりながら、
いい加減諦めろよ、この人は...。
と、実の母に対して溜息を洩らした。
「はぁ...。」
不意に天井へと目を向ける。
さてさて、今日は何時間なんだろう...。
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