第1話_________________ 「大変っ、早く帰らないと!」 叔父と叔母が待つ家に、花畑に座り込んでいた少女は急ぎ足で駆け出した。 薄ピンク色の「フェルス」の花を籠いっぱいに持ち、小道を走る。 彼女の名はフェリシア。 亜麻色の髪に、空を映したかのような水色の瞳。 小さな顔に、華奢で小柄な体。 ある一点を除けば、まるで人形のように可愛らしい。 そう、ある一点を除けば・・・可愛らしいのだ。