小桃に、何か特別なことを感じてしまうのも仕方ないと自分で思う。 しかし、小桃は必要以上に存在を主張してくることはない。 本当に自然に、夢の中にいるだけだ。 僕とヤス君が庭でキャチボールをしていると、その横を円と走り抜けて行ったのをチラリと見ただけで、その日の夢にはそれ以上は出てこない様なことも珍しくなかった。